懐かしのドラマ、竹脇無我や石立鉄男の作品など

 こちらは3月になって日がかなり長くなってきましたが、最近まで、冬の時期というのとコロナの影響もあって、パソコンをいじる時間がさらに増えていました。 それで、ユーチューブをまた見ていたら、新たに興味ある昔のドラマが多く追加でアップされていて、ついつい長時間見続けてしまっています。 

 そこで今回は、自分が物心ついてから大学生時代頃までに大好きだったドラマを中心に(バラエティーなどを除く)書き上げてみることにしました。 全く個人的なもので備忘録そのものなんですが、活字で残す方が後で見やすいので、ここに書いておくことにしました。 非公開の投稿にできれば良いのですが、はてなブログでは、それができないようですね。 まあ、見る人がほとんど0なので、同じかな?

 それで、それらを思い起こしてみて、私の場合、特に3人の脚本家による作品が大好きだったんだと改めて確認しました。 それは、山田太一さん、佐々木 守さん、松木ひろしさんのお三方です。 そして、恐らく、この方々の思想信条が、私のその後の生き方にかなり大きな影響を与えていたようにも感じます。

 また、俳優では、竹脇無我さんと石立鉄男さん、そして、近藤正臣さんが特に好きでした。 どうも、男優の演じる役に自分を投影するので、そういうことになるのでしょうか? もちろん、好きな女優さんも多くいましたが、男優に比べ特に誰かを追いかけてテレビ番組を見たという記憶はないですね。 ちなみに、

・石立 鉄男 (1942年7月ー2007年6月、享年64歳)

・竹脇 無我 (1944年2月ー2011年8月、享年67歳)

・近藤 正臣 (1942年生まれ)

 というぐあいで、皆ほぼ同じ年頃であり(戦中派)、テレビで有名になり始めたのも、だいたい1968-70年ぐらいだったかと思います。

 では、順序が逆になったかもしれませんが、私が各時期に一番気に入ってみていたテレビドラマを列挙してみます。 他にもいっぱい好きな番組はありましたが、特に今でも何かに関連付けて鮮烈に思い出せるものを挙げてみました。 (※は、私の年齢または学年)

 ・てなもんや三度笠(1962年ー1968年)前田のクラッカー  ※4歳

・エイトマン(1963年11月ー64年12月)丸美屋のフリカケ ※5歳 

・オバケのQ太郎(65.8-67.6)オバQ音頭・盆踊り     ※小学1年生

・ウルトラQ(66.1ー)昆虫収集家が怖い巨人に  

・木下恵介アワー・記念樹(66.4ー67.2、脚本:木下恵介・山田太一)

  母のそばで一緒に見た思い出のドラマ、主題歌にも泣けた     ※小学2年生

・マグマ大使(1967.7ー)                  ※小学3年生

・ウルトラマン(1967.7-脚:佐々木守)

・キイハンター(68.4ー73.4)               ※小学4年生

・木下恵介アワー・3人家族(68.10-69.4、山田初の単独脚本、演:竹脇)

・S・Hは恋のイニシアル(69.4-69.7、脚:松木ひろし、演:石立(準))

・柔道一直線(69.6ー71.4、脚:佐々木、演:近藤(準主役))※小学5年生

・姿三四郎(70.1-70.9、演:竹脇)

 この竹脇・姿を見て、私は柔道に強い興味を持ちました(小学5年後半)。 その前に始まった柔道一直線の近藤正臣さん演じる結城慎吾も大好きになりましたが、結城慎吾がこのドラマに登場するのは70年の春・夏頃なので、竹脇・姿より少し後なのです。

・おくさまは18歳(70.9ー71.9、脚:佐々木、演:石立)この時は、ハンサ

ムで演技力もある石立鉄男さんのファンになりました。        ※小学6年生

・お荷物小荷物(70.10-71.2、脚:佐々木)出演の林隆三さんも好きでした。

・木下恵介アワー・二人の世界(70.12-71.5、脚:山田、演:竹脇)

・木下恵介人間の歌シリーズ・冬の雲(71.1ー半年、演:近藤(準)) 

・おれは男だ!(71.2-72.2)

・気になる嫁さん(71.10ー72.9、脚:松木、演:石立)   ※中学1年生 

・飛び出せ!青春(72.2ー73.2) 

・国盗り物語(73年大河、演:近藤、林隆三)

・雑居時代(73.10ー74.3、脚:松木、演:石立) 石立・大原麗子さんの恋の駆け引きに見とれました。 ただ、この頃から、石立の容貌は、かなり二枚目半になってきた感じがしました。                     ※中学3年生

・男たちの旅路(76.2 第1部ー82まで、脚:山田) 大人になって、より価値

を増していった作品(主演:鶴田浩二さん)。

・気まぐれ天使(76.10ー77.10、脚:松木、演:石立)   ※高校3年生

・気まぐれ本格派(77.10ー78.9、脚:松木、演:石立) 中条静夫さんが、

劇中で犬猫病院の獣医師を演じていました。 獣医学科に入学を目指して浪人中だった

私は、まじめに勉強していましたが、この番組だけは見たような?   ※浪人                                

・ぶぞろいの林檎たち(83第1部、脚:山田)           ※大学6年生

 

  ざっと、ざっとですが、こんな感じですかね!? 子供の頃のものは、漫画やヒーローものを入れてみました。 ”てなもんや”は、恐らく最初から見たわけではないと思いますが、”エイトマン”は、かなり初めの方から見た印象があるので、私は5歳頃からテレビを見はじめていたのかもしれません。 子供番組は、これ以外にも、”巨人の星”(当時は巨人ファンでした)とか”男一匹ガキ大将”、タイガーマスク”のような漫画や怪獣ヒーローものもよく見ましたが、”ウルトラセブン”あたりぐらいまででしょうか(最終回は68年9月、10歳)。 

 小学高学年になると、”キイハンター”などのやや大人びたドラマに興味が移って行った感じです。 まああと、ドラマではないのですが、関西のコメディー番組やドリフの”8時だよ全員集合”などお笑い系は、その後もよく見ていたかもしれません。

 それで、3脚本家の他の作品を少し紹介しておきますと、山田太一は、”岸辺のアルバム”、”思い出づくり”など数多くあり、松本ひろしは、”だいこんの花”、”玉ねぎむいたら”、”俺はご先祖さま”など、そして、佐々木守は、”コメットさん”、”ウルトラセブン”等のウルトラシリーズ、山口百恵の赤いシリーズなどがあります。

 

 さてさて、この数週間、ユーチューブで見てきたのは、上に書いた作品のいくつかですが(竹脇・石立作品が中心)、少し面白いことに気づきました。 私は、もう長い外国住まいですが、日本のニュースは毎日見ているし、現在のドラマも結構見ています。 でも、私自身が日頃使う日本語は、30年前のものとほとんど変わらないものだと思っています。 それで、今の日本のテレビで流れてくる日本語に比べ、私の使っている言葉が違っている時、これは、それが私の関西弁のセイなのか、いや単に、今の人があまり使わなくなっただけなのか、よくわからないことがありました。

 でも今回、たとえば、竹脇無我の”二人の世界”や石立鉄男の”気まぐれ本格派”などを見ていて、私がよく使う”ぼちぼち”とか”やかましい”とか、”~~するトコ(するところ、ではなく)”や”~~しトク(しておく、ではなく)”などという言葉・表現が、その中で使われているのを知り、やっぱり今は少し使われなくなっているだけなのか、ということが確認できてスッキリしている次第です。

 で、もう一つ、石立の”気になる嫁さん”で、アイルランドの地図が貼ってあるのを見つけました。 文彦(石立)と力丸(山本紀彦)兄弟の部屋の中に貼ってあります。 彼らの部屋のドアの内側には、スティーブ・マックイーンのポスターがあり、その直角の位置に、アイルランド全図が貼ってあります。 私も以前持っていたものですし、まあ、アイルランドに住む者としては、うれしい発見でした。(昔は、全く気づいてなかったと思うが?)

 それと、松木ひろし脚本・石立鉄男主演のユニオン映画制作は、合計7本あるんですが、ここに書いた4本以外は、”おひかえあそばせ”(気になる嫁さんの前年)と”パパと呼ばないで”、”水もれ甲介”(それぞれ雑居時代の前後)の3本です。

 この中で、一番最終回の締めくくりが面白かったのは、やはり”雑居時代”なんですが、その次と言えば、”気になる嫁さん”になるかもしれません。 何か、あの完結してない感じ、つまり、文彦が前の家のガラスドアを壊す過去との決別のシーンがあったけれど、メグ(榊原るみ)がいつか帰ってくるような期待感もあり、ナカナカ感慨がありました。

 そんなこんなで、他にも今回いろいろ気がついたことを紹介したいのですが、長くなるのでこのへんで。 最後に、この数週間で見てきた作品は、どれも一度は見ていても、詳しいストーリーは、ほとんど忘れているので、全て新たに見る感覚で本当に楽しむ見ることができたのですが、その中でも、特に私が良いと思ったのは、木下恵介アワーで山田太一が初めて単独で脚本を担当した”3人家族”です。 この”3人家族”が、ほぼ全編アップロードされ、それを見た感動によって、今こうやって書いていると言ってもいいくらいです。

 私は、当時、ここに出てくる竹脇無我の背広姿が子供ながら格好良いと思ったようで、その頃、小学校の先生に将来なりたいものを聞かれた時に、”平凡なサラリーマン!”と言ったのを覚えています。 しかし、今回、このドラマを再度見て、竹脇演じるサラリーマンが、一流商社のエリート会社員であったのには驚きました。 でも、実家は、雨漏りがするほどの古屋で、親子3人が慎ましく生きている。(このあたりは、山田太一そして木下恵介の信条でしょう。)

 それと、栗原小巻演じる彼女との出会い、そして、その恋の進展ぐあいが、なんとも清々しいものでありました。 そして、矢島さんのナレーションは、現在のドラマには無いとても長いものですが、適確に二人の心理を説明してくれていて、まことに感じがいい。   

 そして、ナント言っても、主題歌! 大昔に聞いて知っていましたし、その後も何回か聞いたことがあったでしょうが、ほとんど忘れてました。 今回改めてドラマを見て、こんな良い歌だったのかという思いで、今は犬たちとの散歩の時に口ずさんでいます、ハハ。


竹脇無我さん・栗原小巻★二人だけ②めぐり逢い~三人家族より~★あおい輝彦、瀬間千恵

 歌詞をここにすべて書きますと、ーーーあ、タイトルは、「二人だけ」です。

① あの頃は何気なく会った あの人が なぜか心に残る 淡い恋心 

  この広い空の下 僕のさがす 幸せは あなただけあなただけ

② 名前さえ知らないで好きに なった人 いつも遠くの方から 私を見てる 

  燃えている夕焼けが 二人だけの 明日を 呼んでいる呼んでいる

③ 二人だけ二人だけ そんな 夢をみる だけど今だって僕は 幸せなんだ

  あの人の澄んだ目が いつも僕に 微笑みを 投げかける投げかける ーーー

 

 この歌詞は、1番は男性、2番は女性、3番はまた男性の気持ちを表現しており、ここにアップしたダイジェスト版の動画では、2番の歌詞をクラッシックの歌手である瀬間千恵さんという方が、初めの方で歌っていて(※一行目最後の歌詞部分”私を見てる”が、”私を見ている”に聞こえますが?)、後半には、あおい輝彦さんが、1番2番と3番の後半部分も歌っています。 他の動画では、ほとんどあおいさんのみの歌唱になっているのが多いので、この動画を選びました。 あおいさんのも良いけど、瀬間さんの歌声、とても素敵ですね!

   以上は、”3人家族”についてですが、このドラマは、極簡潔に言うと、真面目なエリート社員が仕事と恋愛の両立をいかに成し遂げるか、という内容であります。 逆に、続編とも言えるドラマ”二人の世界”は、同じエリート社員が会社に対する閉塞感のようなものを感じた末の退職、そして、その後の人生の大きな転換を描いています。 この私も同じような思い・経験があったので、こちらの方も食入って見てしまいました。 なお、このドラマのあおい輝彦が歌う主題歌”二人の世界”も、とても良いですね。 この歌は、大学生時代によくカラオケで歌ってました。

 では、今回はこのへんで。