捕鯨問題。 アイルランドでのあつかい と 芸能人の言動

 ここで、ちょっとアイルランドの国そのものから離れて、先程起こった、日本の調査捕鯨船とシーシェパードの船との衝突事故についての、アイルランド国内の報道について書きます。

 たしか、水曜日(こちらの時間で)だったと思いますが、NHKのニュース9で、この事件の報道がありました。 それからすぐ、アイルランドのNHKにあたるRTEという公共放送テレビで、この事件の報道がありましたが、シェーパード側のビデオと意見を報道したたけでした。 トーンも、シーパードよりのニュアンスがありました。
 
 アイルランドは、やはり小さな国であり、それらの国々に依存しなければ生きていけない国柄とはいえ、ほとんどの場合、こういう第3国間やそれに近い問題が起こった時、同じ英語圏やアングロサクソン(アイルランド自体はアングロサクソンではありませんが、社会の上層にはイギリス系の人が多い)系の国々の味方になります。
 
 しかし、今回は、あまりにも一方的だったので、実は、私は、このブログを始めた同じ日に、アイルランドで一番発行されている(タブロイドを除いて)まじめな新聞社に、そのテレビ局の偏った報道を非難する内容の投書を送りました。 それが、新聞に載るかどうかは、わかりません。 載るとしたら、日曜日から火曜日の間になると思います。

 内容は、上に書いたように、まずアイルランドは、いつも英語圏の味方だということと、この件については、あまりに一方的で、日本の意見やビデオを同じように紹介すべきだと。 
 また、私自身の意見として、鯨が、世界中から消えるのは嫌だが、ある程度、自力繁殖が可能な数を保っているならば、それぞれの民族・文化のやり方に従って鯨を食用に殺すことには、何の問題も無いと、書きました。 それと、一部の人間が、”高等動物は、一匹たりとも殺してはならない”という意見を言うが、そのような意見は、むかし、ナチスヒットラーが、”より優れた民族は、より下等な民族を殺してもいい”と言っていた論理と同じだ、とも最後に書いておきました。

 私のつたない英語で書きましたが(妻に少し見てもらいした)、その新聞に載りましたら、また報告します。 捕鯨については、このアイルランドは、やはり英米の影響もあってか、反対の意見が、恐らく99%でしょう。 
 この国出身の有名なハリウッド俳優ピアーズ・ブロズナンも、よく名指しで日本などの捕鯨国を非難してます。 だから、私は、彼が大嫌いで、彼の映画は、一切見ません。 
 今回の事件で、インターネットを見ていたら、この前アカデミー賞をもらったショーン・ペンもシーシェパードの支持者だとありました。 これには、ちょっと驚きました。 というのは、彼が、アカデミー賞をもらった時、最初に感謝する人間として日本人の名前を挙げていたような気がしたからです。 まあ、日本人の友達がいたからといって、捕鯨の問題は別といえば別ですが、やはりそこは多少気づかいというものがあると思うのですがーーー日本人的感覚からは。 まあ、その日本人の友人も強い反捕鯨論者かもしれませんがーーー。
 
 私は、個人に対して非難めいた言動は、このブログを含めてしないつもりですが、政治家と芸能人は、別だと考えていますーそれも、その人たちの表の活動に対してだけですがー。
 私は、よく芸能人が政治的な意見を言うのは、あまり好きではありません。 まあ、100%だれに対しても公平な意見などないし、そういう意見をいうなら、そういう場に入って真剣に議論すべきだと思うからです、つまり政治家になれと。 

 そういう意味で、アイルランド出身で世界的に人気のあるU2のボノなども、本当によく政治的な言動をします。 特に、環境問題などで。 でも、彼自身だったか、U2のほかのメンバーだったかは、忘れましたが、以前、アイルランドで、温水プールつきの大邸宅を建てる計画の報道があり、さすがにその時は、アイルランドの新聞もやや冷ややかな論調だったのを覚えています。 

 余談ですが、日本で人気のあるエンヤ(私もアイルランドに来る前よく聴いてました)ですが、本国では、あまりパッとしません。 もちろん、彼女のことはみんな知ってますが。 彼女が、アメリカや日本で人気があって、彼女自身も日本のことを好感を持っていることと、関係がなければいいのですがーーー。 この国に住む少数民族のひがみ根性からくるアホな勘ぐりでしょうかーーーーーーーーーーー。