アイルランドの経済は、立ち直るかな?

 今日まで、ブログを書いてきたのは、皆さんにアイルランドの経済は、どうなっているのか、ということをお知らせしたかったからです。 アイルランドでは、12月の第一水曜日(昨日)が、翌年の予算の発表日になっているためです。
 
 アイルランドの経済状況の日本での報道は、ギリシャやスペイン・イタリアに比べ、かなり少ない感じですね。 その理由は、ギリシャほど深刻でないということと、スペインなどと比べ日本への影響が少ないからでしょう。 実際、アイルランドは、他のIMFなどから財政援助を受けた国々に比べると、表向きの財政運営は良好のようです。
 
 だから、日本の皆さん一般には、あまりどうでもいいことなのですが、私の友人などが、ちょっと知りたいことだと思いましたので、昨日発表された予算の概要を書きます
 
 まず、昨年始まった固定資産税は、いままで一律、200ユーロ(約2万円)でしたが、来年から、家の評価額に0.18%を掛けた金額になりました。 ただし、来年は、その半額徴収ということです。 誰が、どのように評価額を算定するのかなどの問題が残っていますが、まあ、土地を評価の対象にしない分、我が家にとっては、ラッキーな方法です。
 
 あとまあ、子ども手当などは、今、月140ユーロ(14,000円)程度ですが、これが、10ユーロ引き下げになる予定です。 アイルランドでは、いままで子供が3人以上になると、この手当は、逆に増えていきました。 そのせいか、アイルランドの女性の一人あたりの出生率は、ヨーロッパ最高です。 まあ、これは、避妊に対する強い嫌悪意識のある国民性と大いに関連しているのでしょうが、ただ、今回のこの手当の削減幅は、3人目以上からは、20ユーロになりました。
 
 こちらでは、タバコやアルコールの税金のアップも、いつも発表されますが、その実施は、いつも次の日の午前0時からです。 つまり、昨日の夜中の0時からのスタートです。 このへんは、ズバッとしていて気持ちいいですね。 それまで、パブで飲んでいたギネスビールが、12時を過ぎると、何セントか高くなっているのですから。 私自身は、実際、この体験をしたことはありませんがーーー。
 
 まあ、主なところは、こんな感じでした。 予想より緊縮予算という感じではなかったと思います。 これで、政府の財政運営がうまく行けば、良いのでしょうが、ヨーロッパ全体も経済の沈滞が言われて久しいので、各国の歳入の確保は、かなり難しいと想像します。
 
 ただ、ずっと前に、アイルランドの経済・財政が、悪くなっても、ヨーロッパ(EU)に守られているから大丈夫だと書きました。 あの時は、ギリシャ以外に、ヨーロッパの他の国も、こんなに悪い状況であるという情報がなかったせいもあります。 なかなか他の国の実状は、わかりませんからね。 だから、今、スペインは、IMFなどからの本格介入を嫌っていますね。 まあ、でも、ヨーロッパは、徐々に勢いを無くすかもしれないけれど、ソフトランディングをしていきそうな気はします。
 
 それに対し、我が日本は、どうでしょうか。 今、選挙の最中ですが、この国の財政状況、経済、人口動態その他もろもろ、心配なことばかりです。 政治家というより、国民一人一人が、自分のことだけでなく国全体の行末を考え行動したいものです、国を愛するなら。 私などが言うのも変ですが。
 
 ところで、全くの余談ですが、今朝、前に書いたBBCのインタビュー番組で、日産とルノーのCEOであるカルロス・ゴーンが、インタビューを受けていました。 今回のは、主にルノーの成績不振について、いろいろ聞かれてました。 フランスの硬直した労働組合やヨーロッパ全体の景気の沈滞をその理由に挙げていましたが、この労働組合対策は、はっきりしたことを言えないせいか、彼にしては、あまりメリハリのない返事でした。 日産の社長としては、評価が高いが、ルノーの社長としては低いのは、どういうことか?という質問には、それは単に日産は、あまりヨーロッパ市場をターゲットにしていないからだということのようでした。
 
 また、この人も、会社の機密事項の漏洩問題で、役員を訴えてたそうですが、そのことも突かれてました。 まあ、とにかく、この前のオリンパスの前社長の悪態ぶりに比べ、聞きやすいインタビューでした。 
 
 ところで、そのオリンパスの元社長のイギリス人、マイケル・ウッドワードかな、彼は、日本のある熟年俳優によく似た人がいるなあ、と思っていたのですが、名前を知りませんでした。 数日前、こちらで放送されていた民放のドラマで、その人の名前がわかりました。 螢 啓次朗(漢字に自信なし)という俳優です。 この人のコワイ顔の演技の時に、あの時のオリンパス元社長は、とてもよく似ていました。 
 
 これで、この記事は、終えますが、もう1記事書きます。