愛国心は、愛体制心とは、違うわな!

 今週に入り、アイルランドは、かなり秋めいてきました。 最高気温16度程度。 また、長い冬が来るのかと思うと、気が滅入ります。 
  今、中国では、領土問題に絡んで、激しい反日デモとそれに伴う破壊活動が行われていますね。 本当に、腹立たしく野蛮な行為だと思います。 醜い群集心理。 愛国教育世代とか言われていますが、反日教育と言えば、韓国も似たようなものなのではないでしょうか。
 ただ、この中国のデモは、我々日本人や日本政府より、中国政府の方が、はるかに神経をとがらせていると、思います。 評論家なども、もちろん、そのことを言及していますが、私は、それ以上に、彼等は、戦々恐々としていると思っています。 それと同時に、我が日本よりも、直接、陸の国境を接している周りの国々の方が、もっと潜在的な脅威を感じているはずです。
 
 あの非民主主義の大国が、今後10年ほどで、世界一の経済大国になるにしても、その過程かその後に、中国国内で、民主化や民族自立などの大きな動乱があり、国内はもとより周囲の国々にも、大きな影響がでてくるでしょう。 まあ、ロシアなども、国内の体制反対の動きは、強まっていますし、世界中どこも安泰の国はありませんね。 日本や欧米では、経済不信や人口動態の変化などが、社会の活性化を阻害している感じですしーー。
 
 ちょっと、また暴動の話に戻りますが、ちょうど今、イスラム圏では、モハメッドを冒涜したとして、反米反欧米のデモとか暴動が起こっていますね。 あれは、何というのでしょうか。 愛教心とでもいうのでしょうか。 これも猛烈な信念であり、行き過ぎた群集心理です。 まあでも、日本も、67年前までは、周りの国が、恐れる天皇現人神信仰国家だったし、今も、天皇制などに対する自由な意見が、メディアで十分あるかと言えば、そうではないでしょう。 その辺は、今回の竹島の問題で、韓国のメディアなどが言ってますね。 
 
 弱いものが、強いものや権力者に立ち向かっての団体・団結行為は、当然あるべきですが、上に書いたような行動は、そうではないでしょう。 かつての日本の安保闘争は、このような暴動ではなかった。 でも、私が、個人的に関心のある部落解放同盟がかつてやった糾弾闘争は、全部がそうとは言えないが、かなり群衆心理に流されて醜い行為もあったと、私は思う。
 
 それで、話は、ちょっとまた変わり、今、我が居住するアイルランドでの話題ですが、この国では、ハーリングとゲーリック・フットボールと言われる2つの国技があります。 そのうち、フットボールの全国大会の決勝が、次の日曜日に行われます。 その決勝に、わたしの住むこの田舎の県(メイオー県と言います)が、勝ち進んでいるのです。 おかげで、日増しに、庭先に県の旗を掲げる者は増えるし、自動車にもその県旗を貼り付けています。 まあ、最低でも50%以上の家で、県旗を掲げている感じです。 
 
 私から見れば、あまり美的にいい感じはしませんが、なんせ彼等は、真剣です。 もし、この県が優勝したら、60年ぶりということで、どんな騒動になるのでしょうか。 平均的日本人には、想像もできないような県民意識です。 昔の高校野球の熱気のまだ数倍といった感じでしょう。 だいたい日本人で、何%の人が、都道府県の旗を知っているでしょうか。 私は、県職員だったので、残念ながらとも言えるかもしれませんが、兵庫県の旗を知ってます。
 
 前にも言いましたが、明治の廃藩置県で、無理やり作った県境、あまりその帰属意識は、ありませんね。 特に、兵庫県などは。 アイルランドのそれは、日本でいう戦国時代か江戸時代の初期ごろに確立したものと、聞いたことがあります。 
 
 でも、執拗な愛国心も愛教心(?)も愛県心(?)も愛天皇制心(?)も、端から見れば、どう見えるのでしょうかね。 
 
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近所にたなびく、濃い赤と濃い緑のメイオー県旗
 
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