パトリック・ラフカディオハーン記念の日本庭園ができるって!

 週末は、ブログ無しでノンビリしようか、と思いましたが、考えたらいつもの週末以上に、いまは気楽にしているので、怠惰な生活をすこしでも正すためにも、ブログを書いています。
 
 他にも運動なども何とかやってますが、こういう、ある意味、非科学的な習慣や慣習を持ち続けていないと生活が乱れてしまうという現代人は、やっかいで情けないものです。(私だけかもしれませんが)
 
 それで、ちょっと忘れていたのですが、先週土曜日のこちらの新聞で、日本の皆さんが少し興味ありそうな記事があったので紹介します。(誰か他のアイルランド在住の方が、もうすでにブログ化しているかもしれませんが)
 
 それは、日本では有名なラフカディオ・ハーン(小泉八雲)に関することです。 このハーンが、アイルランド系であるということは、あまり日本では知られていないのではないでしょうか。 確か、父親が、アイルランド人で、母親が、ギリシャ人だったような(未確認)。 名前のパトリックは、ホントにアイルランドではありふれた名前ですし、苗字のハーンの部分は、イギリスやアイルランドのものでしょう。
 
 でも、ここアイルランドでは、このハーンのことを知る人は、まずいません。 よっぽどの日本通か、日本学の研究者だけでしょう。 私も、妻に何回か彼のことを言ったと思いますが、たぶんもう忘れているでしょう。
 
 その全く無名の人の記念に、ここアイルランドで、彼の名を冠した日本庭園が作られるようです。 最近、アイルランドでは、中国からの投資や要人の訪問などで、そのプレセンス(存在感)を高めているので、日本も何かしようという政府の意識が働いたのかもしれません。 政府系だと思われるファンドの資金援助があるようなので。
 
 イメージ 1
 
 その庭園は、アイルランドの南東部のウオーターフォード(Waterford)県にできるようです。
 
 この記事では、いつ完成か書いてませんが(アイルランドらしい)、1ヘクタールの広さの本格的な日本庭園になるようです。
 
 完成のおりには、ぜひ行って見たいと思います。 日本からも、小泉八雲ファンが、多く来るかもしれせん。
 
 
 すこし話は変わって、ここアイルランドには、日本庭園と呼ばれているガーデンが、数箇所ありまして、その内、私は、よく知られているほうの2ー3箇所を見たことがあります。 
 
 ダブリン近くのキルデア(Kildear)県には、アイルランド人が皆知っている有名な庭があります。 ここには、赤い反り橋があって、維持管理もまあまあなので、日本人が見ても鑑賞に耐えられると思いますが、ダブリン南部にあるパワーズコート・ガーデンのアジア風庭園(はっきりと日本庭園とはいってなかったと思います)は、「何これ、これが、日本庭園かえ、そんなアホな!」と思わず言いたくなるようなもので、また、どのアジア人が見ても、こんな庭、我が国のではない、というようなシロモノでした。 ただ、ここのガーデン全体は、広大で、そんなに悪くはないことを申し添えておきます。
 
 イギリスには、いっぱい日本庭園がありますが、そのうちの小さいもので中規模のホテルが所有していたものを偶然に見たのですが、ここもあまりパッとしませんでした。
 
 イギリスやアイルランドにある日本庭園は、イングリッシュ・ガーデンの影響か、いろんな植物を雑多に植え過ぎている、と私は思っています。 ブッシーな感じ、まあ藪っぽいと言おうかそういう感じです。 落ち着きません。
 
 ヨーロッパにある日本庭園全体にも言えることだと思いますが、庭園そのものは、日本の庭師や業者が作っても、その後の維持管理は、地元の人間がやっているので、だんだん品質が落ちるのだと日本の専門家も言ってます。 まだ、維持管理をする担当者がいるだけでもいい、という感じのところもあります。
 
 まあ、異文化の理解は、難しいものです。 今、日本では、イングリッシュ・ガーデンなどのかなり自由で爽やかな感じの庭や園芸の方が、多く親しまれていると思います。 ただ、ベルサイユ宮殿に代表されるような幾何学的で直線を多用したものは、日本人にはあまり好まれないような気がしますが、どうでしょうか?、
 
 異国にいる私は、やはり曲線的で簡素な日本的なものをが好きになっています。 歳を重ねているせいかもしれません。 そのうち、写経なんかが趣味になったり。(たぶんない)
 
 でも、また書きますが、日本の人が思っている以上に、日本文化は、浸透していますね、 園芸の部門を見るだけでも、たとえば、花や木の品種名に、ジャポニカやニッポニカ、または、その他の日本語の一般名詞がついている植物の多いこと(必ずしも、日本原産ということではないでしょうが)。 イギリスやアイルランドで売られている園芸関係の本の中では、恐らく、そういう花々の原産を想像させる名称としては、この「日本」関連のものが一番多いように、私は感じています。
 
 さて、今日もグダグダ長くなりましたが、最初の小泉八雲の庭、無事にできることを祈って締めますが、この庭園の造営の資金として、日本の税金が、少しでも使われているのであれば、しっかりチェックして、その価値を確認しなければならないと思っています。