エクさん、もう1回、部落差別、勉強し直しましょう!

 こちらの昨日の昼前に、柔道の記事を書いてから、同じく夜、eメールの確認にログインしてたら、私のブログに何かのメッセージが届いていました。 それも2つ。 一つは、とてもうれしい懐かしいもので、20年以上前の知り合いの方からのものでした。 その方には、昨日中に本文で返答しましたところ、今朝もうれしい便りがありました。
 
 もう一つは、先日届いた悪意に満ちたコメントの差出人からのものでした。 この手のコメントで、返答が来るとは実際予想していなかったので、これも大きな驚きでした。 で、いまから、その差出人の2回目のコメントに対する私の反論と言おうか、指摘と言おうか、そんなものを書きます。
 
 彼の2つのコメントには、悪意ももちろんありますが、その内容がお互いに関連していなかったり矛盾していたり何だかわかりません。 つまり、超低レベルのコメントであります。 
 
 まず、このエクさんの2回目の内容に応える前に、この人の書いていることは、1回目書いたことに対する私の反論に何も答えていない、という点です。
 
 1回目の部落内部の問題とは、何なんですか? 私が、すでに記載したようなことであれば、私の記事を詳しく見ていなかった、と書かなければなりません。 それとアンタのそのニックネームと言うかプロフィール名と言おうか、その命名には、何の意図もなかったのか何も記されていない。 恐らく、あったけど知らんぷりしているのだ、と私は思っている。
 
 次に、まあ、それはそれで、2回目の記事の内容に入るとすると、あなたが書いた住所や年齢も100%信用しているわけではないが、仮にそれが本当なら、その次からの本文にあたるあなたの記述には、呆れてものが言えない。
 
 北九州に住んでいる、いい大人が、部落問題の本質について何もわかっていないからです。 もちろん、一般の人の中には、西日本に住んでても、部落問題に無知な人もいる。 しかし、あなたは、私の記事にコメント寄せるような人間なのだから、そこは、もう少し慎重に勉強してみてから、こういうコメントを出すべきでしょう!
 
 あなたのコメントには、「私が、部落民ということに関して、何に縛られているのか? 誰が、私を縛っているのか?」という文言があります。 
 
 その答えは、私のこれまでの記事をちゃんと読んでいれば、わかるはずですが、 この日本の長い歴史で、今のいわゆる被差別部落に住まわされてきた人々のその宿命と言おうか、身分と言おうか、環境と言おうか、そういうものからの解放・縛りからの脱出なのです。 それは、部落の人間が、規定したのではなく、周りがそうしてきたのです。
 
 あなたが、わかりにくいのなら、最近も冤罪事件がありましたが、たとえば、あなたが、無実だけれど、警察の何日にもわたる執拗な尋問で、あなたは、その罪を認めてしまうことは、十分考えられる。 部落の人間は、そういうものに似たものを長い年月、時の為政者や周囲の村人から受けてきたということだ。 それで、自己嫌悪や自己批判に陥る人が、いっぱい出来てきても何の不思議もない!!!
 
 そして、私自身が、何故、今このように記事を書いているのか? これも自明だけれど、もう一度書くと、私には、どこに住んでいようと、この問題が、日本人の間でタブーみたいな存在になっている限りは、自分自身の思想・信条が、100%正直に表現できない、示せないというモドカシさがある。 なぜ、私が、そういう風に思わせられなければならないのか、ということです。
 
 それと、もちろん、自分が外国にいて、直接その問題に関わらないからといって、この部落問題に関知しないという態度は、逆におかしいでしょう。 私は、少なくとも太閤秀吉みたいに低い身分から這い上がったくせに、自分が上になったら、その元いた自分の階層の人々を苦しめたりするような人間にはなりたくない。
 
 芥川龍之介の「蜘蛛の糸」という短編をご存知ですね。 あれは、自分が助かりそうになった時、他の人を蹴散らすような仕打ちをしたという逸話です。 そういう人間にもなりたくない。 私の故郷には、姉たちもいるし、幼馴染もいる。 そういう人たちのことを思えば、私が、稚拙でも一応、部落差別のことを文章にできるならば、それを書き記すことは、微々たるものとは言え、そういう人たちの役にも立つと考えているからです。
 
 もちろん、そういうことを嫌う部落出身の人もいます。 「寝た子を起こさんといてくれ! 部落の問題は、そうーーとしてたら、自然消滅するさかいに、何も表沙汰にしてくれるな!」 などと。 しかし、これも、いままでに記事に何回も書いてきたと思いますが、それでは、根本解決は何もできない、それでは、別の差別事件や現象が、今の日本社会で、すぐ起きてくる、と考えるからです。
 
 もちろん、エクさん、あなたが、大金持ちの息子で、所謂ええとこのボンボンなら、私のような庶民の心情は、わからないかもしれない。 あなたの県選出の国会議員で総理大臣にもなり、今も大活躍されているお方がいますが、彼のような存在なら、まあ、そういう差別感情剥き出しの言動は、いたしかたないのかもしれない。 彼には、そのような下層の労働者の実態もよく知っているはずなのに。 このような人に日本の財政を任していいのか、本当に金持ちだけの国にしてしまわないのか心配ですがーーー。
 
 ちょっとそれましたが、あなたが、差別やいじめのような実態を、自分のものとして受け止められないのは、それは、あなたが、非常に鈍感で無知であるということの証明です。 北九州には、部落も多いし、在日の人も多くいる、広島と長崎の間にあるから原爆の被災者の存在やそれを聞く機会も、私のふるさと姫路よりはるかに多いはず。、あなたの身近な人に、障害者や他のマイノリティーの人も必ずいるはずです。 あなたの先祖を探れば。部落出身の曽祖母がいたりなんて、ということも十分ありえますよ。
 
 さらに言えば、あなたは、学業成績が優秀ですか? そうでないため、コンプレックスを持っていませんか? あなたは、容姿端麗ですか? そうでないために、コンプレックスを持ってたり、婚活がうまくいかない、といったことはありませんか?
 
 あなたが、普通の思考を持ち合わせていれば、上に挙げたような例からも、他人の痛みは、自分のものとして受け止められなければならない。 あなたに子供がいるのかどうか、知れませんが、子供が、イジメを受けるのは、どんな些細な事からでも起こることを、あなたはわかっていなければならない!
 
 また、あなたの愛する北九州市、今は拳銃発砲事件が多発していますね。 これも、ヤクザかそんな関係のものかもしれない。 でも、日本中の人々が、北九州は、危ない、嫌なところだと、そういうレッテルをこれから何十年も持ち続けたとしたら、あなたは、耐えられますか? あなたは、あなたの家族や友人を守りたいでしょう。 もっと想像力をもって、他人の痛みを理解しなさい。
 
 あなたの別の問いで、部落民とは何ですか?みたいなのがありました。 私も以前の記事に書きましたが、〜民というのは、そんな民族や遺伝的繋がりがある感じがして、あまり好きではありません。 でも、そんなことは、二の次です。 無知な人に、この問題を取り上げるために、そういう文言を使う必要もあるでしょう。
 
 私の子供に、「お前は、部落民だ。」というのかどうか、ですか? これも愚問ですが、そんなことはない。 彼らが、もう少し大きくなって、この日本の歴史や事実を理解しても、それは、彼らの思想の中で、どれほどの位置を占めるかによるでしょう。 恐らく、彼らにとっては、この差別問題は、人間社会にある多くの差別問題の1つとして理解し、その思想の形成の一助にはなるでしょう。 そして、この前も書きましたが、それを自分のこととして、当事者として受け止めなければ、それは、そうでない、ということです。
 
 長くなりましたし、キツイ言葉を、エクさん、あなたに投げかけました。 まあ、あなたの最初のコメントの言葉に比べるとずっと穏やかなので、許してタモレ。
 
 こんなとこで、どうでしょうか。 自分の本質のことになると、誰も興奮して、マトモな文章にならないことが多いですが、私としては、いろいろ卑近な例も出し、説明しました。 これで、私の考えが、わからないのなら、私には、どうしようもありません。 あなたは、この前の中学校の歴史の教科書でも、まずは読んでみたらどうですか。 
 
 今回のも、ほぼ個人を相手に書いてしまいましたが、もちろん、一般の読者の方にも、読んでもらいたいと思っています。 で、再確認ですが、私は、部落出身の人間として、こう思い、こう記述しているだけです。 そして、他の一般の記事をいろいろ載せるのも、ただ単に普通の日本人の一人であるということを示しているにすぎないのです。 日本には、まだ時々、そういうことにウトイ人がいるので、念の為。 皆、同じでっせ!
 
 そして、最後にもう1回、日本社会が、もう少しオープンになることを願っております。 フーーー、、。