「愛のコリーダ」は、あまりおもしろくなかったけどーーー。

 先日、大島 渚監督が、亡くなられました。 またまた偉大な人を失い、ほんとうに残念です。 テレビの紹介でも、タブーに挑んだ人とありました。 そういう意味でも、私は、この人をとても尊敬していました。
 
 「朝まで生テレビ」などでの意見、多くのテーマで、私は、この人と同感であると思ったものです。 私のブログにもある、いくつかのテーマでも、彼の深い洞察力と愛に満ちた言動に感動したものです。
 
 話は、映画そのものに移りますが、「戦場のクリスマス」は、外国人との関わりに興味を持っていた(いまもですが)私には、とても興味あるものでしたし、その他の映画も良かったです。
 
 ただ、この監督の一番有名な作品の「愛のコリーダ」は、普通の日本人は、完成当時すぐには見られず、噂だけが飛び交いました。 今、こちらヨーロッパでは、この映画は、完全ノーカットで自由に見られます。 私も数年前に見ました。 
 
 今の日本では、どうなのか、よく知りませんが、私の印象は、今の時代の人間がみると、ちょっとオドロオドロした感じが、強すぎるのではないかという印象です。 50代の私でそうですから、若い人には、なおさらだと想像します。
 
 この映画が制作された1970年代に、すぐに見ていたら、そういう感覚はなかったかもしれません。 この映画のようなタッチの映画は、他にもいっぱいあったような気がするからです。 ただ、その場合、この映画の性的表現の過激さには、驚いたでしょうが。 
 
 今では、逆で、性的表現は、あまりすごいとは思わなかったのですが、そのオドロオドロしさ(主人公の女の心理状況など)が、際立ちすぎて、私には、ちょっと難しい映画でした。
 
 大島 渚監督の死を悼みます。