体格では、負ける。

 昨日は、強い格闘家のことを書きましたが、数ヶ月前に、ちょっと似たような気分になったことを書きます。
 
 それは、私の大人の柔道のクラスに、一人の大男が来たことです。 彼は、昨日の写真に出ていたリチャードの義理の弟で、夏休みにイギリスからアイルランドに遊びにきていたのです。
 
 この男は、身長193センチ、体重105キロ前後。 年齢35歳、以前は、イギリスの強豪県のラグビーの代表選手だったようです。 今は、学校の教師のようですが、ラグビーの練習は、続けているようです。 
 
 関心したのは、正に、その体格です。 100キロ以上と言っても、完全な筋肉質、下半身の充実ぶりは素晴らしく、彼のふくらはぎは、私の太腿ぐらいの大きさでした。 柔道は、全く初めてのようでしたが、こんな大男しかも体力がある者を乱取りで投げるのは相当難しいです。 私も、足技で転がす程度が精一杯でした。
 
 ただ、柔道よりも、その後の彼のデモンストレーションに、私や他の生徒たちは、驚きました。 彼が、スクラムの体勢で、側にあった机のようなものを押しかかったのです。 その迫力のすごかったこと。 その太いふくらはぎも、紅潮していました! 義兄であり同じイギリス人のリチャードも、何と大きなふくらはぎかと、この日、何回も言ってました。 同じイギリス人でもやっかむ、凄い体格でした。
 
 日本で、これだけの体格の持ち主を見つけることは、まず難しい。 まあ、どのスポーツでも、全国のトップクラスの者でないと、なかなかいない。 身長が高くても、これだけ骨太で、筋肉質の人間は、そう見つからない。
 
 私が、今から25年ほど前、神戸で働いていた時、仕事が終わり、三ノ宮の東門街に飲みに行こうとした際に、その飲み屋街のほうから、駅に向かい下っていく二人の男とすれ違いました。 どちらも元同志社大学ラグビー部の出身で、全日本でも活躍した有名なラガーです。 平尾と大八木でした。 私は、ラグビーも当時はよく見ていたので、すぐ二人のことはわかりましたが、大きいと言われてた大八木でも、今回見た、このイギリス人のサイズではなかったですね。
  残念ながら、この男の写真は、ありません。 彼は、私を撮りましたがーー。 次回、チャンスがあれば、ぜひここに紹介したいです。 そして、あのふくらはぎも!
 
 ただ、彼のような大男を見て、体格の上では、我々日本人(東アジア人もそうだと思いますが)は、どうしても見劣りがする。 そこを、昨日の小柄なイギリス人のように、強靭な体力をつけて、頑張るしかないのでしょう。
 
 ただ、柔道や相撲のような回転やイナシで、相手を投げたり、バランスを失わせたりするスポーツなら、まだいいのですが、これは、ずっと私が思っていたことですが、ラグビーのような直線的スポーツでは、機関車の理論でもあるように、その推進力は、より長い手足でこそ達成される。 そこでは、日本人の体格は、絶対的に不利だと思うのです。 相撲でも、押し相撲だけなら、昔のハワイ勢や今の欧州勢が、圧倒的に強いと思います。
 
 日本は、何年後か、ラグビーのワールドカップを招致しますが、いくら地元の利があるとは言え、開催国で惨めな結果にならないよう、いまから、相当努力する必要がある、と部外者ながら心配します。 というのも、個人的に、ここアイルランドが、日本より、世界的なスポーツで強いといえるのは、このラグビーぐらいしかないからです。 しかも圧倒的に。 サッカーは、最近日本が強くなりましたからね。
 
 まあ、身勝手な話ですが、周囲のアイルランド人に、偉そうにされないためにも、日本には、ぜひ頑張ってもらいたいです。 そして、願わくば、あんまり帰化人を導入することなく。