柔道、惨敗。 でも、昔は、もっと深刻だった。

 これから、柔道のやや細かいことを書きます。 興味のある人は少ないかもしれませんが、書きます。
 
 オリンピック柔道の結果は、ご存知のとおり、男子で初めて金を取れなかったという惨めなものでした。 こちらでは、以前にも言いましたが、日本からのオリンピック中継は、放送権の都合で見れません。 ごく短いダイジェストだけです。 だから、私には、試合内容の詳しいことはわかっていません。 それと、国内のいろんな意見が出たことでしょうが、それらもほとんど見ていません。 私が、思うことを書きます。
 
 私が、見に行った100キロ超級の日本代表は、春の全日本選手権でも内容がとても悪かったので、オリンピックで勝てるとは思っていませんでした。 しかし、100キロ級の穴井は、ランキングもトップクラスだったので、その早々の敗退には、本当にがっかりしました。
 
 テレビや新聞などでは、柔道がJUDOに負けたなどと言っているものもありましたが、実は、3-4年まえに、ルールが改正され、足取り(朽木倒し)などのレスリング的な技は禁止となり、本来組んでからが強い日本人選手には、有利になったはずです。 やっぱり、単に、実力が伴わなかっただけではないでしょうか。 今回、23カ国からの代表が、柔道のメダルを取っていったということですね。 それだけ世界スポーツに、本当になっているということでしょう。 オリンピック会場は、満杯でした。
 
 これにメゲズ、日本柔道再建のために、頑張ってほしいものです。 オリンピック柔道と言えば、最初の東京オリンピックで、日本柔道は、ヘーシンクによって完全に負けました。 そのあとも、ルスカに2階級制覇されました。あの当時は、今と違い、まだ完全なる日本柔道のスタイルでした。 差し手争いなどは、ほとんどなかった。
 それでも負けていたのですから、完敗というほかない。  あの当時の屈辱を思えば、今回のことは、そんなに大したことはない。
 
 しかし、最近の日本柔道の試合を見ていて、気になることがあります。 今年の全日本選手権も、そして、去年のもそうでしたが、決勝戦は、ともに一本勝ちでした。 しかし、私から言わせれば、あれは、どちらも一本では、なかった。 ルール上は、背中を勢いを持って投げつける、というようなことが言われています。 両試合とも、背中は付いていたが、スピードがなく、どろんとした感じの投げでした。
 
 あれでは、日頃、私達が、子供たちに教えている正しい柔道のルールに則していないと思う。 私は、かねがね、こちらアイルランドに来てから、こちらの柔道の試合は、判定がゆるいと、感じてました。 皆さん、覚えていると思いますが、2000年のシドニーの時の篠原の審判は、レベルの低いものでした。 今回のオリンピックでも、審判の判定で、いろいろあったようですが、私から言わせれば、あの全日本柔道選手権大会の試合で、しかも決勝で、日本人審判が、あんないい加減な判定をしてはいけなかった。 それが、世界の趨勢だというのであれば、それを、変更してでも、正しい柔道にもっていくよう、柔道の宗主国として導くべきではないでしょうか。
 
 例えば、日本が、またもっと強くなった時に、国際柔道連盟のルールをより、厳格にするなど。 もし、ヨーロッパの国々が、反対するようなら、日本は、独自に新しい国際組織をつくったらいいのではないか。 もっとも、それも日本が、柔道の技術においても、世界をリードしておかないと、誰もついて来ないでしょうがーーー。 
 
 柔道、続きます。