「柔道は、私の人生です。」と、格好よく言いたいけどなあーーー。

  テレビの関係で、もう少し書くと、これは、ちょっとタイミングがずれましたが、2009年に続き、2010年の暮れにも「坂の上の雲」が放映されました。 
 まあまあ、楽しんで見ていましたが、司馬遼太郎が、生前、この作品は、映像にすると何か戦争賛美のような感じになってしまうという危惧をしていたそうですが、これまでのところ、やはりそのようなニュアンスを完全に払拭することは出来ていない気がします。
 
 ともかく、その中の準主役ともいうべき広瀬武夫のことは、私は、高校時代から知っていました。 もちろん、軍神としてではなく、柔道の大家としてです。 実際、彼は、日露戦争前の数年間は、恐らく日本で1・2位を争う強豪だったのです。 そして、彼の柔道は、ロシアでのサンボという格闘技の形成に大きく貢献したはずです。 
 
 だから、このドラマの中で、彼の柔道の場面が、あまり紹介されなかったのは残念ですし、ドラマで広瀬が、恋人の従兄弟と立ち会う場面で、彼らが「JUDO」という言葉を使わずに、「JUJITSU」という言葉を使ったのは、私にとっては納得のいくものではありません。 
 彼自身、若い頃、柔術諸流を学んだようですが、講道館のツワモノとなった彼が、たとえ、外国人が、柔術と言っても、「いや、それは、今は、柔道である。」と言い直さないはずがない。 彼は、実際、ロシア人のレスラーなどの大男たちと試合をして、みごと勝ったらしいですがーーー。
 
 まあ、それとは別に、この広瀬が、ロシア人女性と付き合っていたということは、このドラマで初めて知りました。 同じく外国人を妻にしている私には、彼らの離別の場面など、とくにジーンとくるものがありました。
 
 それで、今度は、テレビから柔道の話に移行しますが、実は、また数週間前から、また別の大男(身長188センチ・体重110キロ以上・40代)が、私のところにやってきて、主に柔道の寝技を習いたいというので、一緒に稽古を始めています。 彼は、空手の指導者らしいのですが、その技量がどれくらいか、私は知りません。 この彼には、寝技は、ほとんど初めてといっていいのですが、52歳のこの私が、難なくこの大男からギブアップをとれるということ自体、我ながら不思議な感じがしています。 
 
 というのも、私も、そんなに最近は、柔道の各技の練習をしているわけでもなく、もっぱら、体力維持を目的とした補強運動やランニングが中心だからです。 まあそれでも、長年、そんなにキツイ稽古でなくても、少しずつ継続していれば、世の中の平均的なものよりは、しっかりとしたものが身に付いている、ということなのでしょうかね。 やっぱり、何事も、「小さいことから、コツコツと!」でしょうか。 
 
 そして、この私の柔道が、このアイルランドの田舎で、すこしでも役立てばという思いもあります。 そんなわけで、私の柔道人生も、ホソボソですが、続いていく感じです。 こうなったら、還暦を迎えるまでは、、今のような体力を維持したいと考えています。 その先は? どうかな。